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2011.12/29(Thu)

一億人の英文法執筆後

 そろそろこの1年も終わりに近づいてきました。すでに壮年の僕にとって1年はあっという間に過ぎてしまいますが、それでもやはりこの時期に思うところはあるものです。

 今年は3年以上かかった英文法書「一億人の英文法」をようやく上梓することができた年です。こうした大きな本は書くのは元より「これでとにかく出してしまおう」と決心することに精神力を要します。とりわけ僕は、1つ1つの文法説明を「少しでもわかりやすいように」と磨いていくタイプの書き手です。説明を磨く過程に本来終わりはありません。何度書き直してみても「もう少しイケるんじゃないかな」の連続となって、どんどん〆切は押されて行くのです。僕はそうした弱さを持っている。
 僕が終わりのない過程に終止符を打つことができたのは、東日本大震災で見た東北の姿だったように思います。荒れ果てた街で希望を捨てない被災者の方々、黙々と作業を続ける自衛隊の方々をテレビで見ながら、自分にできることを探せば、誰に頼まれたわけでもないけれど「英語力を上げて日本を強い国にする」ことしかない。.....そこから出版まではあまり休んだ覚えがありません。一刻も早く出す。考える余地があれば寝ないで考える。9月末。「一億人の英文法」はそうやって送り出した本です。

 9月以降は、東進ビジネススクールの「ビジネス英語」用の教材をクリスと作りました。10月末まで。30minx40レッスンの収録です。仕事の合間を縫ってスタジオに出かけて作りました。いつもは僕が主となり解説を行うスタイルですが、今回は僕の説明・クリスの練習を同じバランスで作ってみました。クリスのパートは僕から見てもたいへんいい内容になったかと思います。英語を巧くなるには「何度でも口を動かせ」。周辺教材を加え、かなりの上級者でも得るところは大きいはずです。

 10月からは、松戸小学生英語教材の収録。かなり緻密な仕上がりになって来たと思います。指導主事たちがたいへん優秀なので、僕はやりたいことに集中できました。小学生の英語時間をすべてビデオとテキストでまかなえる教材、小学生の先生方に余計な労力をかけず、本業に集中していただける教材です。ALT がいなくても、十分将来につながる英語力が身につくはずです。今年1年、この教材を松戸市では使いましたが、みんな楽しく英語を学んでいますよ。来年はもっと楽しめるはず。


 9-11月を通じ、一般や中学・高校などを対象にいくつかの講演会をこなしてきました。来年も「一億人」を学校採用していただいた高校・大学でいくつか講演を行う予定ですが、個人的な講演会はまだ予定していません。まだ、「一億人」のケリがついていないから。

 「一億人の英文法」には、制作上の軛がいくつかありました。

 受験の準備ができるよう。中学生でも十分読めるよう。など、さまざまありますが、僕にとって一番大きかったのは、「文句をたれないようにする」。
 「一億人の英文法」の執筆過程では、さまざまなよくある学校文法の本---まぁ受験参考書が主ですが---に目を通してきました。あらゆる言語学者がそうしたものを眺めるときにもつ不満や憤りを、僕も毎日感じていました。一貫性も整合性もない文法記述を「よくこんなもの教えられるな」と怒りながら執筆を続けたのです。以前名詞節について、この場でコメントしましたが、同種の致命的な矛盾は数多くの箇所に見ることが出来ます。そしてもっとも不愉快なのは、どこかで誰かが言った文法現象を並べれるだけで事足れりとなっていることです。次世代の学生をなるべく早く英語の本質までに連れて行く、そうした気概が感じられないことです。
 こうした不満は当然澱のように心底に溜まります。「一億人の英文法」では初め多くのコラムを設け、既存の学校文法の意味のなさを論じていました。そしてその箇所はすべて正原稿にする際、削除したのでした。「こんなつまらない業界話を、せっかく英語に燃えている学生に聞かせたくはないなぁ」、すべてのコラムをまとめて読んだ後、そう思って削ったのです。

 で。今書いているのは、そうした軛---中学生でも読めるように、文句たれないように---をはずした本だったりします。レベルを気にせず人目を気にせず僕が英文法と向かい合ったらどうなるのか、を書き進めているのです。これが、おそらく来年3月くらいまでの主な仕事となります。誰も買わなくていいよ。個人的なケリをつけているだけだから。

 本を書くというのは不思議なもので、文章はしばしば作者が意図しない方向に伸びていくものです。そして書き終わった後、少し人間が生まれ変わったような気がしていたりするのです。日記を書いた後キモチが整理されスッキリすることがありますね。それと同種の、少しだけスケールの大きいことが作者には起こります。おそらくこの本を書き終わればやるべきことがもう少し明確に見えてくるのだと思っています。そしてそれは、僕のやってきたホームページや、講演会や、その他いろいろな活動に波及するのだと思っています。



 いろいろ変わります。そして、そうした来年を僕は楽しみにしているのです。



 それではみなさま。
 よいお年をお迎えください。






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