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2008.02/29(Fri)

とある出版社

 ふぅ。一日中、パソコンの前に座っているのに何も仕事が進まない。
 
 浅からず付き合いのあった、とある出版社が立ち行かなくなったらしい。その会社がどうなろうが僕にはまるで関係がない。だが、一緒にがんばってきた編集者は別だ。

 編集者という仕事は、一般には作家の本を世に出すための補助だと思われがちが、実態は逆だ。作家は編集者によってつまみ上げられ、世間という盤上に置かれる将棋の駒のようなものだ。編集者は世の中を読み、その中で会社の利益と自己を実現するために、特殊なコンテンツをもった人間を配置していく。もちろん生まれついての「飛車」や「角」は滅多にいないから、手持ちの凡庸な「歩」をなだめたりすかしたりしながら、斜めに動くことを教え「と金」に育てるのも仕事のうちだ。なかには「歩」ですらないのに「飛車ヅラ」したり、「プレーヤー」を変えろとのたまう作家もいる。原稿の期日になっても居留守を使う「馬」もいる。そうした、自分が見えないおばかさんを適宜排除しながら編集者の勝負は続く。たいへんな仕事だ。

 僕がゆっくりながらも1マス1マス進んできたのは、一緒に仕事をさせてもらった多くの編集者に負うところが大きい。だからこそ、数マスおきに飛ぶことができるようになった今、僕には負債がある。

 「そろそろまとめて本、だしましょうか。溜まった原稿もありますし」
 「ごめん。今はテレビの仕事が重くて受けられないんですよ」


------受けておけばよかった。

返す相手がいなくなった負債ほど、心に重いものはあまりない。





 

 
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