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2008.12/21(Sun)

ラストダンスは踊れない

 「書くチカラも試される」英検の宣伝が、問題の抜粋付きでどっかの新聞に載っていた。「返信できないとジュリアが悲しみますよ」。

 「カナダでは自転車ヘルメット着用が義務なので、日本では着用義務ではないと知って驚きました。日本でも着用を義務化すべきかどうか、君の意見はどうですか。さらに、私の学校では救急処置を学ぶコースがありますが、誰もが救急処置を知っておくべきだと思いますか。答えを期待しています」

 ジュリアさんの質問に、英語で答えなさいということですね。はは。こうした「自分の国では ---> こうすべきじゃないんですか」「私の学校では ---> こうすべきじゃないんですか」的な1ミリも知性が感じられないメールは私なら1秒でゴミ箱行きだということはさておき、この宣伝が言いたいことはよくわかる。おそらくは、受動的な理解を確認する TOEIC型の試験よりも「総合的に」判定しますよ、というアピールだ。

 こうした試験について、私には知的興味がまったくわかないし、どういった試験の形式が正当に英語力を評価するかはそれぞれに従事する方々が議論を重ねればよろしい。ただ、「理解」よりも「発信」に世間の関心が向かっていることは歓迎すべきことだと思っている。相手の言うことにただただ頷くだけの英語なら私はいらないし、そもそもあまり役に立たない英語であろうから。

 私が試験に興味がもてないのは、「判定しますよ」の試験には、「どうやって発信する力を育てるか」という、より困難ではるかに重要な知的チャレンジに対する関心がないからだ。英語学習の方法論を受動一辺倒の現状に据え置き、試験だけ「実用ですよ」では、受け手はたまらないだろう。

 発信は、理解よりもはるかにハードルが高い能力であるだけに、はるかに精度の高い方法論・解説を要求する。

 It is difficult to speak English.
I think Julia is stupid.

いいさ、「itは仮主語で意味上の真主語は to以下。『~すること』と訳す」だって。いいよ、「Julia is stupid はthink の目的節です。動詞+目的節という型があるのです」だって。理解だけを目標におくなら、どんなに精度が低い解説だってそのくらいの訳には立つ。だけどそれじゃ itの文は「発信」できないし、次の文だって「発信」できないだろう。

 Kim told me she was going to study in the States. (動詞+名詞+文)
 I'm happy you're here. (形容詞+文)

「動詞+目的語+目的節」「形容詞+目的(?)節」もあるんです、では誰も文を作れない。

「発信する英語」に向かうための方法論がどうしても・早急に必要なのだ。そしてそれは私に限らずすべての英語教師に課せられた大きな課題であると思う。「英語のバイエル」で手をつけてしまった、この課題。来年にはひと通りの道筋をつけようと思っている。


 このままじゃジュリアは泣いたままだ。だって。


 ラストダンスはひとりじゃ踊れないもの。

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