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2010.09/17(Fri)

そーいやこんなのも書いたっけ) 改竄桃太郎 2


金融腐食童話 改竄桃太郎_ Variation 2
投稿日:2005-08-01 Mon


「あほぬかせ。そんな対等合併があるわけないわい」 

猿島は足下の屑入れを蹴り飛ばした。「預金残高100億円目標」と大書されたブリキは派手な音を立てて転がった。

「わしら、桃山銀行にうまいとこもっていかれるために働いてきたんやない。それこそ血尿出しながら死にもの狂いで預金かき集めてきたんやで」

「猿島さん、長いものには巻かれろ、世の中そういう具合にできてんねんで。わしも桃山銀行が吉備食品の不良債権処理を持ちかけてきたときには臭い思うてたんや。せやけど、まさかわしらの弱体化を狙うとるなんぞ、想像もできへんかった。よしんば想像できてもわしの言うことなんぞ上層部は聞き耳もたへんかっただろうけどな」  

猿島は天井に向かって煙を吹き上げた。5年来やめていた煙草だ。

「対等合併ゆうても実質完全吸収やで。わしらイビリ出されるのは目に見えとるがな」 



猿島の苛立ちは、木地川にも痛いほどわかっていた。将来を嘱望されたバブル期入行組。順風満帆の人生設計はバブル崩壊と共に消えていった。度重なる労働負荷の増大。繰り返される業界再編。ようやく明るさが見えてきた先に待っていたのは、この吸収合併だったのだ。

「いいか、猿さん。桃山銀行も、さすがにすぐわしらを馘にはできん。世間体もある。正義の味方桃山銀行の金看板に泥を塗ることになるさかいにな。最初は辺鄙な場所に飛ばされるぐらいで済むはずや。噂では鬼海市あたりの出張所になるらしいわ」

猿島は驚いて椅子から立ち上がった。

「鬼海?あそこは暴力団の巣窟やで。生きて帰れる保証はないやんけ。ああ、わし、どないしたら」 

猿島はこの異動を断ることはできないだろう、木地川はそう思っていた。バブル期には辣腕を知られた猿島ではあったが、陣頭に立った「トップ貸し」すなわち無担保融資が問題視され現在は閑職に追いやられていた。異動を断われば本社はよろこんで馘首を宣告するだろう。木地川自身も大なり小なり似た境遇ではあった。

「猿さん。世の中は甘うない。悪いヤツもおる。寝首掻くヤツもおる。せやけどそれが世の中の現実ちうやっちゃ。お手々つないでゴールインが通用するのはヘタレ改竄童話の世界だけや。これがまぎれのない正味の現実。鬼海?いいやないけ。暴力団?上等やないけ。おどれとわしで地獄にひと花咲かせにいこうやないけ」

「おお。木地はん。こうなったら破れかぶれや。わしの舎弟に犬田ゆう男がおる。こいつもまぜて3人で鬼海、殴り込みやで」


この4日後、猿・キジ・犬は、宇高連絡船で桃太郎と邂逅する。

                                   続く

<物語上の個人名・団体名・大阪弁はすべて架空のものです。為念>



うーむ。全然続いてないな。
仕事がひと段落したら3作目にちょうせんだっ。


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